日本一賞

  我が校には「日本一賞」というユニークな賞があります。手塚昇初代校長は「府立二十一中だから21番目と考えるな。よろしく日本一たるべし」と生徒に訓示され、日本一に値する業績をあげたものに日本一賞を授与すると激励されました。この賞は在校生、卒業生、教職員のすべてに適用される本校独自の賞です。
 第1回は、昭和21年第1回国民体育大会軟式野球部中等部において本校野球部が京都の平安中学を破って全国優勝を成し遂げたときに授与されました。
 以降、次の方々(敬称略)に贈られました。(プロフィールは受賞当時)

第1回(昭和21年11月23日)

野球部 15名
第1回国民体育大会軟式野球部中等学校の部全国優勝。

第2回(昭和28年11月21日)

杉山  博 高校4回生
早稲田大学ボクシング部、昭和28年アマチュアボクシングジュニアフライ級日本選手権、第1回日本ゴールデングローブ選手権大会優勝。

第3回(昭和34年1月23日)

高田 秀穂 高校11回生
3年在学中、日本国連協会第5回国連ポスター高校の部1等。

第4回(昭和37年9月21日)

大神田 園子 高校10回生
昭和37年全日本卓球選手権大会女子ダブルス優勝。

第5回(昭和57年9月12日)

富部 克彦 高校8回生
帝人生物医学研究所、理学博士(DrPh)慶應工中退、東大薬卒、米ノースカロライナ州立大大学院、昭和56年発明協会発明賞、昭和57年第28回大河内記念賞。

第6回(昭和60年11月2日)

佃  公彦 中学2回生
東京新聞「ほのぼのシリーズ」、漫画の第一人者。

中西  進 中学2回生
昭和45年万葉集の研究第60回日本学士院賞、筑波大学文学博士。

青島 幸男 高校3回生
第85回直木賞「人間万事塞翁が丙午」、昭和43年以降参院全国区選挙で連続トップクラスの得票。参議院議員(通算5期)、東京都知事(第13代)を歴任。

山下  豊 高校8回生
薩摩琵琶晴風会主催(会長)、NTT勤務、昭和44年度文部大臣賞、NHK協会賞。

みつはし ちかこ 高校11回生
昭和37年より「小さな恋の物語」、20年間にわたる漫画、朝日新聞日曜版「ハーイあっこです」。(青木千禾子)

和木 恭子 高校28回生
昭和52年ミスユニバース日本代表、1977年の世界大会に出場。

第7回(平成2年10月27日)

小野 幹雄 高校2回生
都立大学教授、牧野記念館館長、主要著書多数、植物分類の第一人者。

渡辺 常雄 高校22回生
全日本社会人軟式テニス選手権大会青年男子の部優勝、大泉学園高校教諭。

久木山 直 高校28回生
ミュージックツデー作曲賞(西武)、日本楽器コンクール作曲賞(毎日、NHK)、桐朋学園大作曲科講師。

西村 文男 警備主事
昭和57年高村光太郎大賞、昭和61年第1回ロダン大賞、練馬高校主事(警備)、彫刻家。

第8回(平成12年11月18日)

岡内  功 中学1回生
超長大橋における耐風設計の日本の第一人者である。昭和41年土木学会田中賞を、また平成5年「長大橋の耐風設計の展開に関する貢献」で日本風工学会賞を受賞した。中央大学名誉教授。

川崎 普照  高校2回生
昭和35年日本彫刻会初入選以来彫刻家として活躍されている。昭和39年「海の詩」で文部大臣賞、平成5年「未来への賛歌」で内閣総理大臣賞、平成10年「大地」で日本芸術院賞を受賞した。日展審査委員を務めた後、昭和61年より日展評議委員。

大野 幸太郎  高校4回生
大学在学中より殺陣師を目指し、昭和41年「大野剣友会」を創設した。「若さま侍捕物帖」「遠山の金さん」など時代劇だけでなく、現代劇、児童番組「仮面ライダー」等でも活躍した。殺陣師の第一人者。

渋谷 成美  高校4回生
農薬の開発研究に携わる間情報収集し、世界一の農薬情報データベース「渋谷インデックス」を作った。その功績で、平成4年日本農薬学会賞業績賞、平成8年日本科学技術情報センター賞を受賞した。

土屋 邦雄  高校4回生
昭和34年、ヘルベルト・フォン・カラヤン率いる名門オーケストラ、ベルリンフィルのヴィオラ奏者となり、日本人演奏家の海外進出への口火を切った。それから四十年、数多くの名演奏家達と共演した、ヴィオラ奏者の第一人者。

太原 正蔵  高校7回生
昭和56年、57年の国民体育大会に、硬式テニスの東京都代表として出場し優勝した。国体の硬式テニスは全日本テニス協会公認の大会でもあり、東京都の代表は評価が高い。連続優勝したことも含めて、当時の第一人者である。

小板橋 史彦  高校9回生
体育教諭として高校生・母校後輩を指導しながら精進し、昭和40年、41年の国民体育大会教員の部テニス大会で優勝した。連続優勝でもあり、教員の中では第一人者である。都立日比谷高等学校教頭を経て、立川高等学校勤務。著書「軟式テニスの基本」。

長谷川 毅  高校11回生
日露関係を北方領土問題に焦点を合わせて解明した。「TheNorthernTerritoriesDisputeandRusso-JapaneseRelations」で、大平正芳記念賞を受賞した。カリフォルニア大学サンタバーバラ校教授歴史学著書論文多数。

六角 鬼丈  高校12回生
建築学の第一人者。昭和54年「雑創の森学園」の設計で第4回吉田五十八賞を、平成3年「東京武道館」の設計で日本建築学会賞を受賞した。東京芸術大学教授著書「新鬼流八道」など。

神田  基  高校17回生
ノート型パソコン、携帯電話などポータブル機器に欠かせない電源となり、充電可能な「ニッケル水素2次電池」の開発で、大河内賞を受賞した。東芝 研究開発センター。

第9回(平成22年11月20日)

すぎやま こういち 高校3回生
本名、椙山浩一。作曲家。「大人の漫画」「ザ・ヒットパレード」などのヒット番組の演出、「亜麻色の髪の乙女」「花の首飾り」などのヒット曲で一時代を築く。昭和61年からは「ドラゴンクエスト」の音楽作りにも注力、クラシック音楽の素養に裏付けされた荘重な音楽はファンに浸透している。

古在 豊樹 高校14回生
園芸環境工学研究者。温室、植物工場等の環境を省資源・環境保全的に調節する研究、高品質な苗を効率的に生産する研究で、業績多数。平成14年に紫綬褒章を受章。同年、中国から友誼賞を受賞(中国の社会的発展、文化的向上等のために貢献した功績)。現在千葉大名誉教授。

三田村 有純 高校20回生
江戸蒔絵の第一人者。東京藝術大学美術学部教授。(社)日展評議員、文化庁所管日本文化財漆協会常任理事。日展15回連続入選。国内外で、「文化論」や「漆」についての講演会を行うとともに、個展も多く開催して「漆芸術」の啓蒙に努めている。

中野 正貴 高校26回生
写真家。平成13年、写真集「TOKYO・NOBODY」で日本写真協会新人賞を受賞。その後、オフィスビルやマンションなどの窓から見える東京の風景を撮影した「東京窓景」を出版し、写真界の「芥川賞」とも形容される第30回木村伊兵衛写真賞を受賞。

田代 恭崇 高校45回生
平成16年アテネオリンピックの自転車個人ロードレース日本代表選手。平成10年秩父宮杯、平成12年ツールド東北、平成13年全日本選手権、平成14年ツールド北海道等の各ロードレースで優勝。さらに、平成14年フランスでのアマチュア最高カテゴリーグランプリのエスペランサで優勝、世界を制覇した。

第10回(平成24年3月9日)

森 雄介 高校64回生
在学中3年間連続して、NBA(日本ビリヤードアソシエーション)の推薦により世界ジュニアオリンピック(世界スリークッション選手権大会 juniors)日本代表に選ばれ、2009年15位、2010年12位、2011年5位タイという成績を収めた。平成24年3月9日、第64回卒業式において受賞された。

第11回(平成28年3月11日)

佐藤  亮 高校66回生
国民体育大会サッカー少年の部に東京代表として出場し、見事優勝に輝いた。さらにプレミアリーグのEASTリーグにおいて得点王という快挙を成し遂げた。平成28年3月11日、第68回卒業式において受賞された。

上田 直毅 高校66回生
総合格闘技である柔術の世界大会、ワールドチルドレンズカップに日本代表として出場し、第3 位に入賞。また、そのほかの国際大会や在学中の受賞は過去10回で2名のみ。平成28年3月11日、第68回卒業式において受賞された。

第12回(令和2年11月25日)

杉山 純多 高校9回生
微生物学研究の第一人者。 専門は微生物系統分類学。 平成10年「菌類の類縁と系統進化に関する研究」で日本菌学会賞受賞。 同25年南方熊楠賞受賞。本人は、武蔵丘在学当時始めた登山を大学(生物学)に入っても続けるうち、登山道の植物に生息する菌類の研究に没頭するようになったとしている。